なぜくまちゃんクラブは2歳でもこんなに語彙力が上がるのか

くまちゃんクラブではフィンランドメソッドの「カルタ」をレッスンに取り入れています。子どもたちに身近な絵本を使い、まずはタイトルを読み、どのようなお話なのかを考えてもらいます。月齢が低い子や言葉の発達には個人差があるので、絵を見て答えてもらったり、お友だちが発言したものを繰り返したとしても「自分で発言すること」を目標とし、自分から伝える楽しさを感じることで発言することを自然に学ぶことが出来ます。

「さんぽのしるし」(作:五味太郎)

ウサギが散歩に出ると道にいろいろなマークがあり、そのマークは次になにが起こるのかな?と想像しながら読む絵本です。ここに出てきたマークをあらかじめ書いておいて、絵本を読む前になんのマークかを想像し発表してもらいました。

そして、絵本を読んだ後、もう一度何のマークだったかをたずねると絵本を思い出しながら自信をもって発言してくれました。

その後、「自分たちでも散歩のマークを作ってみよう」と大きな紙に散歩のマークを作り、「マットで階段作れるね!」と散歩コースを作ってみんなでお散歩遊びをする発展遊びにもつながりました。

次の絵本は「おかしなおかし」(文:石津ちひろ 絵:山村浩二)です

この絵本は表紙にたくさんのお菓子が描かれていて、子どもたちには身近な題材だったこともあり、どんどん声が上がりました。「カルタ」の約束に「発言は一人ずつ。」「話しているお友だちの意見を最後まで聞く」というお約束があります。発言することが楽しくなってくると発言が我慢できないずにずっと話してしまうなんてこともあるのですが、約束を決めることで順番を待つことも身についていきます。反対に恥ずかしさからなかなか発表できない子も順番が回ってくることで発表することに慣れていく場にもなるのです。「カルタ」は話すこと、聞くこと、どちらも好きになれる活動です。

夏休み明けのレッスンで読んだのは「くるまにのって」(作:岡本雄司)です。車に乗って出かけた記憶が新しいからかどんどん声が上がりました。

もちろん、はじめから絵本を使っての「カルタ」を行っても子どもたちは理解できず、この時間がつまらない時間となってしまうので、楽しさを知ってもらうための前段階があります。こちらは色のフラッシュカードを行った後に「どんな色が好き?」という歌を歌って好きな色を答えてもらい、好きな子が多かった色を選び、どんなものがあるかを考えて一人ずつ答えてもらいました。オレンジのものに「顔」や「足」という単語が見えますが、カルタでは出てきた意見を否定しません。否定された子は「間違えたくない」という気持ちが芽生え、カルタの時間に楽しく発言することが出来なくなるからです。子どもの発想力を育てることにつながる「カルタ」遊びは発言の楽しさ、聞くことの楽しさを共有できる時間です。このオレンジの「顔」や「足」の発言を聞いていて子どもたちは「友達の意見を聞くのも楽しい」という経験が出来ました。

教室に通う子どもたちの発達に合わせてどの子も活動に楽しく参加できるよう、題材や声掛けを考えて取り組んでおります。ご家庭でも絵本の読み聞かせをする際に親子で楽しんでみてくださいね。

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